約束の始まりの広間
その廊下は、突然、思いがけないほど広大な空間へとつながっていた。
あなたは一歩、境界を越える。 ――そして、世界が変わる。
背後では、静かで人目につかぬ通路が、すでに遠いもののように感じられる。 眼前に広がるのは、迎賓の広間だった。
「大広間」という言葉では、足りない。
空間は高く伸び、広がり、まるで呼吸しているかのようだ。人々は自由に行き交い、語らい、腰を下ろし、途切れることのない穏やかな流れを描いている。活気に満ちているにもかかわらず、不思議なほど静かだ。声は大きくなる前に和らぎ、それぞれが自然とあるべき場所に収まっているように感じられる。
隣を歩くアメリアナは、わずかに歩調を緩め、あなたがこの空気に身を委ねる時間を与えてくれる。
高く吊るされた星形のシャンデリアから、柔らかな光が降り注ぐ。きらめきは控えめで、決して目を射ることはない。ここでは、何もが主張しすぎない。ただ、心を落ち着かせる。
「多くの場合、すべてはここから始まります」 アメリアナが小さく囁く。
装飾は洗練されていながら、少しの誇示もない。どの要素も、人を迎え入れるために選ばれたかのようだ。肘掛け椅子やソファが点在し、小さな憩いの場を形作っている。それぞれには音を和らげる魔法が施され、会話は自由に、読書は静かに楽しめる。ただ佇み、この小さな世界を眺めることさえ心地よい。
やがて、小さなカフェが自然と目に入る。愛らしく、どこか風変わりでありながら、建築の一部として完璧に溶け込んでいる。温かな飲み物と、繊細な菓子が供され、その香りが静かに広間を満たしている。ほんのひととき腰を下ろす者もいれば、時を忘れて留まる者もいる。
広間には、季節を問わず瑞々しい緑と花々があふれている。魔法の花の中には、淡い色光を放ち、時の流れとともにその色を微妙に変えるものもある。さらに奥には、立体的に動く絵画が並び、風景や物語の断片、幻想的な存在が生き生きと描かれている。子どもも大人も、身分や立場を越えて、同じ驚きの表情で立ち止まる。
アメリアナは、あなたの視線を追う。
「この館は、とても古いのです」 「けれど……」 「ええ」
彼女は穏やかに微笑む。
「カゲヨリは、この館が持つすべてを、まずここで感じ取れるようにしたかったのです。最初の一歩で、迎え入れられ、そして何かが始まると理解できるように」
しばし、沈黙が戻る。
「彼自身が設計しました。細部に至るまで、すぐに安らげる場所でありながら、その先に、さらに驚きが待っていると感じられるように」
彼女の視線には、静かな愛着が宿っている。
「内装については……」 軽く笑って、彼女は続ける。 「私に任せてくれました。ここで心地よく過ごしていただければ嬉しいです」
そのとき、この広間の本当の役割が浮かび上がる。 ここは、ただの通過点ではない。 それ自体が、一つの“境界”。
立ち止まることもできる。 あるいは、さらに先へ進むことも。
どうしますか?
アメリアナと共に中庭へ向かう
→ 開放的な空間や、カフェのテラス、庭園を訪れる。
一階上へ向かう
→ 大図書館、回廊、テラスを探索する。
もう少し広間に留まる
→ 椅子に腰掛け、眺めを楽しみ、温かな飲み物を味わう。